[コラム]ものづくりの視点

vol.16楽しかった諏訪圏工業メッセ
LLCプロセスフォーカス代表
森本 五百樹

この秋の工業フェアの中でも特筆

 芸術の秋とも、食欲の秋とも言いますが、実は、工業フェアの秋でもあるのです。この時期、自動車や工作機械などたくさんの展示会、ショーが開催されます。そんな中、長野県でもユニークな展示会が開催されました。「諏訪圏工業メッセ2008」です。

 10月16日から3日間にわたって行われたメッセに、約280の企業や公共機関などが出展し、27000人の来場者があったそうです。

 ある企業の工場跡地建物を利用した会場には、連日大勢のお客様が押し掛けました。これだけの広さをもつ地方展示会は、おそらく他には見たことがありません。その上、諏訪地区の精密機械産業の特色を生かしたディスプレイの数々、また伝統技能の実演や技能五輪の再現など見て回る人を楽しませるイベントが盛りだくさんでした。さらに、興味深かったのは、お客さんの層が実に多彩であったこと。家族連れや女性だけの団体などこれも他にはあまりないことでした。このメッセが地元に根付いていることをとても印象づける光景でした。

 来場者で、最も素晴らしいことだなと感じたことは、学生の多かったことです。中学生、高校生、大学生まで、多くの学生が、メモを取りながら熱心に見て回っていました。「長野県のモノ作り」はさらに発展する潜在力を持っているとつくづく感じた次第です。

 こんな素晴らしい、そして楽しい工業メッセに少しでも多くの人が、また来年ものぞきに来てほしい、開催する側ももっともっと楽しいフェアになるよう、イベントや会場の雰囲気作りに力を注いでほしいものだと思います。

【掲載日:2008年11月17日】

森本 五百樹

LLCプロセスフォーカス代表
長野市出身 1946年生まれ ㈱東芝、GE東芝タービンコンポーネンツ、北芝電機勤務を経て 2007年 LLCプロセスフォーカス設立し、プロセスアナリシスとビジネスアナリシスをツールに経営改善をコンサルテイング並びにIT支援を行なっている。