[コラム]ものづくりの視点

vol.28この一言、ひと言を綯う(なう)と、人間の生き方に通じ一本の筋(すじ)になる
財団法人長野県テクノ財団 専務理事
山岸 國耿

浅間テクノポリス地域センターで「ビジネス語録」を発行

 先日、長野県テクノ財団の浅間テクノポリス地域センターが、「これからのあなたに贈る・・・ビジネス語録」を「経営支援NPOクラブ」の協力を得て発行いたしました。これは、平成18年に発行した「中小製造業の販路開拓ヒント集」につぐ第2弾となる企業向けの小冊子です。

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 読者とする対象は、最近ビジネス社会に入り企業人となった若い人達です。執筆は、「経営支援NPOクラブ」に参加されている様々な企業を退職された人たち100名で、それぞれの長い現役生活を振り返り、その体験や思い、人生哲学などを一言で表した言葉を「ビジネス語録」として収録したものです。
 企業人の誰もが経験する 苦しい時、涙した時、迷った時などに・・・この一言に勇気づけられた、ヒントになった・・・そのようなイメージで作成いたしました。類似のものとして、有名人や大企業の創業者などの語録はよく見かけますが、今回執筆頂いた方々は、そうではなく一市井のビジネス社会を担ってきた最前線の企業人です。

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 先日、ある会議で紹介したところ、企業のトップの方々が35部ほしいとか10部ほしいなどと大変好評でした。私も「この一言、ひと言を縄のように一本に綯うと、人間の生き方に通ずる何かがある」との思いがいたします。
 配布し始めたところ希望が多数寄せられたため、在庫が無くなり、現在大幅に増刷をしています。これら追加分は、実費有料で頒布することとなっています。

 以前 私が長野県の出先機関に在籍していた時、企業が新事業分野へ進出する時の"コツ"を書いた、「新分野進出の実際」という冊子の発行を担当いたしました。これも好評で、最初300部作成いたしましたが、希望が多く追加で300部印刷、更に300部と増刷を4回重ね計2000部印刷し、実費で有料頒布したことがありました。

 当財団では、このようなビジネスの現場のニーズにあった、真に役立つと思われるテーマを取り上げ、広く読まれる小冊子も時折発行していきたいと思います。

【掲載日:2009年4月 6日】

山岸 國耿

財団法人長野県テクノ財団 専務理事
昭和19年上田市生まれ。38年間長野県職員として長野県商工部関係機関に勤務。長野県工業試験場長を最後に定年退職。当財団浅間テクノポリス地域センター事務局長を経て、現職に就任。
http://www.tech.or.jp/