[コラム]ものづくりの視点

vol.31魂が揺さぶられる思いがした・・、人生観が変わった・・・・
財団法人長野県テクノ財団 専務理事
山岸 國耿

長野県テクノ財団が主催する研修会のアンケートから

 当財団では、会員制で組織された技術開発研究会やその都度参加者を募集する研修会など年間 延べ約800回開催しています。これらの終了後その成果を以後の事業企画にいかしていくため、様々な方法で評価・検証しています。
 例えば、研究会等の終了後 "参加者から技術相談があったか、大学の先生や他の先進企業の技術者等に紹介したか、共同研究等に結び付いたか・・・"などです。

 又、終了時には、参加者アンケートも実施しています。
 例えば「これから開催してほしい研究会等のテーマは何か」の問いに、"マーケティング、車載部品の技術動向、燃料電池・・・・"などの回答が有り、「今後の研究会等への要望は何か」の問いには、"時間が足りなかった、難しかった、成功談より失敗談を、・・・"など数多くのご意見が寄せられています。

 「研究会等へ参加した満足度や感想」などについても聞いていますが、"充分満足した、物足りなかった、若干不満だった・・"などもあり内容は様々です。
 その中で、当財団の浅間テクノポリス地域センターで開催した「経営革新リーダ養成塾――"顧客から選ばれる"経営の仕組みを創る―」では、単に経営手法の研修に止まらず、・・人が企業の中で生き生きと働くにはどうしたらよいか・・とか、企業の中で人はどうあるべきなのか・・など、具体的事例を示しながら問いかけられ、参加者の深い根幹のところで共感する研修会でした。
 参加された社長さん等からのアンケートでは、"先生のお話をお聞きし、魂が揺さぶられる思いがした(東信地域の電気関連会社の社長さん)、人生観が変わった(南信地域の会社の専務さん)、会社経営の考え方をまったく変えようと思う(北信地域の社長さん)・・・"などの回答が多くありました。
 私は、今まで700回ぐらいこのような研究会等を担当し企画・運営してきましたが、このような評価を受けたことは初めての経験でした。経験、識見ともに豊かな社長さん等からこのような評価を頂きましたことは、企画した者として、驚きでありかつ感動的でさえもありました。

 今後の研究会等においても高い満足度を得て頂けるよう、アンケートの結果を一つ一つ丁寧に分析しつつ、次回の企画に生かし、企業の皆様のご要望により即した事業を開催していきたいと考えています。

【掲載日:2009年5月25日】

山岸 國耿

財団法人長野県テクノ財団 専務理事

昭和19年上田市生まれ。38年間長野県職員として長野県商工部関係機関に勤務。長野県工業試験場長を最後に定年退職。当財団浅間テクノポリス地域センター事務局長を経て、現職に就任。

http://www.tech.or.jp/