[サイプラススペシャル]323 手づくりとネックにこだわるギターづくり アコースティックからエレキまで

長野県松本市

ディバイザー

取材後記

松本市に本社と工場を構えるギターのディバイザーはアコースティックギターからエレキギター、ウクレレまでそれぞれに自社ブランドを持ち、国内はもとより世界に向けて製品を販売している。
1977年に松本工場を稼働させ最初はアコースティックギターから生産を始め80年代からはエレキギター・エレキベースの生産もスタートさせている。
製造はグループ会社の飛鳥に委託し、ディバイザー自身は製品の開発と販売を担っている。
海外製の安価な楽器が出回る中で国産にこだわり「弾き手の立場に立った」ギター作りを行っている。

加工、研磨から完成まで一貫生産と徹底した手造り

特徴は、材料となる木材の仕入れから木材の湿度管理、加工、研磨、組み込み装飾まで全て自社で行っていることだ。
また、アコースティックギター・ウクレレとエレキギター・ベースの製造工程の違うものを一つの工場内で製作しているのも珍しい。

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「ネック」の精度にこだわる

ギターなど弦楽器の首の部分にあたる「ネック」は重要な機能をはたしているが天然の木材からできているため気温や湿度の影響を受けやすくなっている。
一般的に「ネック」の中には「鉄芯(トラスロッド)」と呼ばれる金属の細長い棒が入っており「ネック」の反りをある程度矯正している。
ギターらしい音色と弾きやすい重量バランスを考慮すると単純に鉄芯を太くすることはできない。鉄芯を最小限のサイズにしつつ効果的に反りを補正できる。
乾燥させる期間や鉄芯の配置の工夫など最適な方法を編み出している。

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主な自社ブランド

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    アコースティックギター HEADWAY Guitars
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    エレクトリックギター  Bacchus Guitars
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    ベース STR Guitars

今後について

今年で創業38年目を迎えるディバイザーだが、「継続は力なり」をモットーに現在の品質を維持しつつ社員の技量を更にアップさせて世界で評価される楽器づくりに励んでいく方針だ。

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【取材日:2015年4月21日】

企業データ

株式会社ディバイザー
長野県松本市大字笹賀7072-6 TEL:0263-86-8808
http://www.deviser.co.jp