[サイプラススペシャル]330 自家製ホップを使用し個性にこだわる志賀高原ビール 自分たちが飲みたいビールを

長野県山ノ内町

玉村本店

山ノ内町で210年続く縁喜で知られる地元の酒造メーカー玉村本店。 酒造メーカーであると同時に酒屋として地元に酒類の販売卸も展開している。 現社長の息子で8代目を継ぐ予定の専務が中心となり新たに2004年からクラフトビールの生産と販売を始めた。ブランド名は志賀高原ビールだ。 地元、志賀高原のホテルや湯田中・渋温泉などの旅館はもちろん東京、大阪など県外の大都市圏の飲食店にも出荷され評価を得ている。 コンセプトは自分たちが飲みたいビールを造ることだという。

取材後記

自家製ホップを使用し個性ある味わいを提供

ビールの香りと苦みにかかせないホップ。北信エリアは過去において国内有数のホップの生産地であった。志賀高原ビールは全部ではないが本店近くの自社の農園でホップを栽培し原料に利用している。また酒米(美山錦)も自社農場で栽培し原料としても利用している。 のど越し重視の国内ビールに対して志賀高原ビールはホップを活かしてさわやかな味わいと個性を出すことに重点が置かれ料理や食材との相性を大切にしている。

ホップ栽培・テイスティング

20種類にのぼるラインアップ

志賀高原ビールは全て熱処理、濾過をしない酵母が生きたままのビールだ。 ホップの香りと爽快感で人気の看板商品の「志賀高原IPA」、クリーンな味わいに柑橘系のホップが特徴の「志賀高原ペールエール」など8種類の定番ビールのほかに自家製のホップと美山米をふんだんに使い、瓶内で二次発酵させた「山伏」シリーズなど20種類にのぼっている。

商品ラインアップ(IPA、ペールエール、ポーター子、山伏1)

工場内の清潔さと原料の清冽な水

工場内部 ドイツ製の機械が立ち並ぶ本社のビール工場。こだわりは清潔さの維持と原料となる志賀高原の清冽な水だ。

生産設備増強へ

工場内部 現在、クラフトビールの市場は拡大中で飲食店からの引き合いも増えている。 玉村本店ではこの春にドイツ製のオートメーション機能が整備された大型の設備投資を行い生産能力を大幅に増やしている。 今後も自家製ホップを活かして個性あるこだわりのクラフトビールを造っていく方針だ。

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【取材日:2015年6月15日】

企業データ

玉村本店
〒381-0401 長野県下高井郡山ノ内町平穏1163 TEL:0269-33-2155
http://www.tamamura-honten.co.jp/