[サイプラススペシャル]346 みそ造りをベースに加工や店舗展開も 目指すは「みそサービス産業」

長野県長野市

酢屋亀本店

「すや亀」の屋号で知られる酢屋亀本店は、明治35年の創業以来一世紀以上に渡ってみそ造りを続けてきた。近年はみそだけではなく、みそを使った加工食品も数多く製造している。製品開発のほか販売にも力を入れていて、本社に隣接する店舗は自社製品の購入のほか飲食も可能で、全国有料食品店部門で農林水産大臣賞も受賞している。

取材後記

みそ造りを核に様々な事業展開を

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「みそ食文化の伝道者になりたいという気持ちで日々取り組んでいます」と語る青木茂人さんは、「すや亀」の屋号で知られる酢屋亀本店の三代目社長。明治時代に祖父が創業した老舗の蔵を受け継ぐとともに、みそを使った加工品の開発など新たなみその可能性を拡げる取り組みも行っている。

丁寧に作られる本格味噌

すや亀のものづくりの基本は、良質のみそを仕込むところから始まる。国産を中心に吟味した原料の大豆を煮て、砕いたものを選び抜いた塩や麹と混ぜ合わせる。熟成に使う大型の樽は、創業間もなくから使われている木製のものもある。一年近くに渡る熟成期間を経て、すや亀自慢のみそが出来上がる。

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豊富な製品ラインナップ

以前は味噌一本で商売をしてきたが、通信販売や店舗販売をはじめたことをきっかけに商品アイテム数も増やしてきている。味噌をはじめ、その原料となる米麹を使用した甘酒や漬物、肉や魚の味噌漬けのほか、山椒やくるみなど他の食材を混ぜ合わせたものも製造している。ドレッシングやお菓子・ソフトクリームなど、味噌のイメージに囚われない商品も揃えている。

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農林水産大臣賞を受賞した直営店

本社に隣接した直営店には何十種類もの商品が所狭しと並べられていて、取材中も多くの方がお好みの品を買い求めていた。販売以外にも飲食コーナーも併設されていて、みそ汁やみそおにぎりなどを味わうことが出来る。平成17年には食品を取り扱う優良店として、農林水産大臣賞も受賞している。

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目指すは「みそサービス産業」

青木社長の目指すのは、「みそサービス産業」。「規模や数量ではなく、お客様満足度・社員満足度・商品開発力の高さで日本一の味噌屋になりたい。」という言葉がその表れだ。みその美味しさ・素晴らしさを情報発信していくために、新たな商品開発にも取り組んでいる。

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【取材日:2015年10月7日】

企業データ

㈲酢屋亀本店
〒380-0845 長野市西後町625 TEL:026-235-4022
http://www.suyakame.co.jp