[サイプラススペシャル]362 太陽電池に使用される新たな材料を研究 信大工学部のものづくり⑱

長野県長野市

信州大学工学部電気電子工学科 橋本佳男教授 ミョータンテイ助教

太陽エネルギーをより高効率に活用
太陽電池に使用される新材料の探究

地球環境に優しいことで近年利用が広がっている太陽エネルギー。信大工学部の橋本・ミョー研究室のテーマは、このエネルギーを蓄える太陽電池に使用される新たな材料を探究すること。学生たちは自ら太陽電池を製造するなどして、その仕組みを学んでいる。
【特集】信大工学部のすごい!ものづくり。今回ご紹介するのは、電気電子工学科の橋本佳男先生とミョータンテイ先生の研究室です。

取材後記

新たな材料の試作

新たな材料の試作 学部4年の蓮池玲美さんは東日本大震災での原子力発電事故を契機に、自分たちの国でエネルギーを生み出す必要性を痛感してこの研究室を志望した。スパッタ装置と呼ばれる検査機器で新しい材料を使用した太陽電池の変換効率を測定して、環境に優しい太陽電池を作る実験をしている。今後は大学院に進学して更に専門的な知識を身につけたいと希望している。


分析によって効率を

分析によって効率を 分光光度計という装置で実験をしているのは、学部4年の岩味雅基さん。透過率を測ることで、実際の光が当たるところにどれくらいの光が当たっているかということを知るための機械だ。


暗室で光量をチェック

暗室で光量をチェック 学部4年の岡村和佳さんと山口晃平さんは、太陽光を遮断した暗室の中で太陽電池の電流・電圧を測る実験をおこなっていた。ソーラーシュミレーターと呼ばれるこの機械で、電池の効率や特性を調べている。


エレクトロニクス技術者の育成を

「太陽電池をやりたい」という思いで集まった研究生たち。橋本先生とミョー先生のもと、自分たちの手で一から太陽電池を作る喜びを感じて日々研究に取り組んでいる。従来製品になかった材料を発見し太陽電池の効率を向上させ、環境に優しい社会づくりに貢献する人材が巣立つことを期待したい。

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【取材日:2016年1月13日】

企業データ

信州大学工学部電気電子工学科 橋本・ミョー研究室
(研究室のご案内)信州大学工学部電気電子工学科 橋本佳男教授・ミョータンテイ助教