[サイプラススペシャル]491 設計製造から設置まで 防災関連にも進出 公園や学校の遊具

長野県上田市

株式会社 中村体育

公園や小学校に設置される遊具を製造している上田市の中村体育。製品は地元を中心に県内外で利用されています。子ども向けのため、安全安心を徹底したものづくりのほか、防災関連の製品づくりも進めています。

取材後記

加工機械から遊具製造へ

中村体育の創業は1945年。加工機械の製造から出発し、間もなく体育館用体育施設を手掛けました。現社名は1990年からで、地元向けを中心に学校や公園、保育施設の遊具を製造しています。周囲の雰囲気に沿った色を組み合わせるなどデザインにも工夫を凝らしています。

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一連の工程を自社で 職人技も生かす

sec02_1.jpg 滑り台や、ジャングルジム、遊具を組み合わせた「コンビネーション」などを手掛ける中村体育。大型の遊具は大量生産には向かず、一点一点が手づくり。設計、製造から遊具の設置、そして点検まで担っています。設計図はあるものの、素材の鉄を曲げる加工など、細かな調整は職人の技と勘に頼る部分が大きいと言います。利用するのは子どもたちのため「どんな使い方をしても安全であるよう目に見えない部分まで製作できる経験が一番大切になる」と渡辺信秀常務は話します。

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防災を考慮した製品も

sec03.jpg 2011年の東日本大震災を機に開発したのが「かまどベンチ」。通常はベンチとして使用し、災害時には座板を外して「かまど」になる仕組みで、炊き出しなどに利用できます。このほか収容ができるベンチや避難用の滑り台なども手掛けていて、少子化の中で遊具以外に防災関連の製品にも力を入れています。

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【取材日:2018年07月24日】

企業データ

株式会社 中村体育
〒386-1213 長野県上田市古安曽3372-1 TEL:0268-75-5585
http://nakamurataiiku.com