[コラム]ものづくりの視点

vol.174年に一度の航空宇宙展
LLCプロセスフォーカス代表
森本 五百樹

技術は人間の夢を実現する推進力

 航空機や宇宙開発のことなら何でもわかる2008年国際航空宇宙展が、パシフィコ横浜で開催された。このショーは、4年に一度なので、次の開催は、2012年になってしまう。もし、見逃した方がいらっしゃたら、JA2008のHPでその様子を見てください。

http://www.japanaerospace.jp/

 とにかく、航空機と宇宙開発に関しての最新情報を知りたかったら、本を読むより、このショーに出かけたほうが、早いのです。「最新の航空機技術」「航空機産業」「防衛航空機とミサイル、システム」「宇宙開発と地球の観測」さらには「宇宙ファッションショー」まで、こんな盛りだくさんのディスプレイやイベントが見られるショーはあまり類を見ないでしょう。

 昨今は、宇宙開発をとっても、日本は中国やインドなどに押されている印象を受けますが、その中身をこのような展示会でみるとやはり日本の技術の裾野の広さを感じ取ります。

月周回衛星「かぐや」の活躍ぶり、「まんてんプロジェクト」の内容、「国産ジェット旅客機MRJ」の進捗、そして「B787」の開発に対する日本の寄与など、最先端技術の一端を見て取ることができました。

こうしてみると、つくづく「技術は、人間の夢を実現する推進力」であることを感じます。より自由な空間に飛び出てみたいという素朴な夢への挑戦が、一歩一歩階段を登って、ここまで来た。それを今目の前で見ている。そしてこの夢は、着実に実現されている。青い星、地球をさらに輝かしいものにして、また地球外空間にも活躍の場を広げる。そんな夢のために、若い力がもっと技術の世界に飛び込むよう、魅力的な展示会をどんどん作っていってほしい。見ることに勝るテキストはありません。

 

 

【掲載日:2008年11月19日】

森本 五百樹

LLCプロセスフォーカス代表
長野市出身 1946年生まれ ㈱東芝、GE東芝タービンコンポーネンツ、北芝電機勤務を経て 2007年 LLCプロセスフォーカス設立し、プロセスアナリシスとビジネスアナリシスをツールに経営改善をコンサルテイング並びにIT支援を行なっている。