編集部より

走りながら、センスを育てる

ダイナテック

「2008年度版 元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれたダイナテックです。月曜日の朝礼では社の基本理念が唱和されるそうです。

「すべての社員が生き生きと仕事に取り組み、誰にも真似のできないことに挑戦する意欲を養い、世界に通用する技術と品質と価格を実現して、顧客とともに新しい価値を創造し、成長し続ける会社を目指しております」

05年に稼動した天津工場でも唱和するのだとか。企業の「元気」が生まれます。

「単純に働くのではなく、自分は何のために働いているのか。そこがわかっていないと、仕事の負荷がかかって結局は辞めていく。その道筋を付けていくのが経営者の役割」

常に「何のために」を問うている社長の経営への強い意志が、伝わってきます。

「メーカーが言うことを理解し、形に変えていく社員を育てたい」 「時間はかけられない。ヒントを理解し、スピーディーに解決するために必要なのはセンスだ」 「何のために仕事をするのか。顧客が満足しないかぎり、次の仕事は来ない。下請け感覚ではなく、やる気」

加速していくもの作りの姿がみえてきます。

「ものづくりの場所は、最適地を求めていく。3〜4年前は考えられなかったグローバリズム、ボーダーレスが、ようやくやってきたという気がします。当たり前の感覚で上海や天津にいきますから」

大切なのは「企業価値」「世界がわが社の舞台だという感覚」。トップの技術力を維持していくスピードと力強さ、ここに「元気なモノつくり」の理由があります。

強い日差しをさえぎる木陰の中に、先代が祭られたというお稲荷さんがあります。「いづれは京都の伏見神社に鳥居を奉納したい」笑顔で送っていただきました。

(2008年7月24日)