編集部より

フィールドは、さらに多彩に

タカノ

スノーマンとイス、長い間、それがタカノのイメージでした。

東京行きの新幹線の中で一枚のポスターに目がとまりました。福祉介護器具とタカノのロゴマーク、一歩踏み出しているタカノを知りました。

宮田村の田園風景にとけこむように、タカノ株式会社があります。バネの製造から始まったタカノのものつくりは、バネからバネを使ったイスの製作へ、イスから家具作りへ、家具は介護福祉用品の開発に、介護福祉からさらに健康食品事業へとつながっています。加えて、液晶ディスプレイ検査装置の新規事業もあります。バネからの多様な展開、すべてが一部上場企業「タカノ」の技術です。

手の中に、ソバの実があります。名前は「高嶺ルビー」日本で初めて赤い花を咲かせる品種です。この種もタカノのものづくりのフィールドの一つ。10数年をかけた信大農学部との共同研究の成果です。

赤ソバの花は景観植物、新しい観光拠点への期待が高まります。宮田村だけではありません。箕輪町、中川村、清内路村にも、広がりをみせているとか。ソバ畑には、日本ミツバチが放されてタカノの次の製品、「高嶺ルビーはちみつ」が生まれました。

「伊那谷を赤いソバの花でうめ尽くしたい」そんな思いを長い時間をかけて育てる、タカノの姿勢です。

バネから蜂蜜まで、タカノのものづくりのフィールドは色彩豊かです。

(2008年8月 6日)