[サイプラススペシャル]234 全国菓子大博覧会で最高賞を連続受賞 「業界初」にとことんこだわるドーナツづくり

長野県宮田村

北川製菓

㈱北川製菓は、昭和33年創業。本社は駒ヶ根市にあるが、中央アルプスの麓・宮田村にある駒ヶ岳工場で製造されるドーナツは全国6位の生産量を誇る。業界初の製品や製造工程開発を積極的におこなっているほか、工場に隣接する直営店を展開するなど、食品メーカーの枠組みを超えた取り組みにも意欲的だ。

取材後記

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創業以来「業界初」の菓子づくりを実践

「とにかく一番にやることが好き」と語るのは、社長の北川浩一氏。北川製菓は創業当初澱粉煎餅の製造からスタートしたが、その後ドーナツ製造を中心に業績を伸ばしてきた。現在は「あんドーナツ」や「ベビードーナツ」をはじめ、様々なドーナツが全国のスーパー・コンビニを中心に幅広く流通している。砂糖をかけない「朝食ドーナツ」など、新たな分野を開拓するパイオニアメーカーとしても業界内では有名だ。


全国菓子大博覧会で連続受賞

自社ブランドの中核となるのが、この「信州牧場のドーナツ」。生地を練り込む際に水は一滴も使わず、牛乳と卵だけを使用しているのが特徴だ。今年行われた全国菓子大博覧会で、最高賞である名誉総裁賞を受賞。前回の2009年には「ドゥスール カスタード」が同じく名誉総裁賞を受賞していて、連続で最高賞を受賞するという名誉を得ている。

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「揚げる」ドーナツだけでなく「焼く」ドーナツも

通常ドーナツは、練り込んだ生地を油で揚げるのが一般的だが、この駒ヶ岳工場では生地を「焼く」製造ラインも備えている。この「焼きドーナツ」を製造したのは北川製菓が全国で初めてということだ。フライや焼成された後、ゆっくりと冷却され包装される。小型のドーナツの風味を損なわず長期保存を可能にするために、ひとつひとつ個別に包装するようにしたのも業界初だという。

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工場に隣接する直営店も

北川製菓では、駒ヶ岳工場の隣に直営店「ル・ノール・リヴィエール」を営業している。工場で作られたドーナツは勿論、パティシエが工房で手作りするオリジナルスイーツも販売している。地元だけでなく、県外からも買いに来るお客さんが多いという。自社製品の一般客への周知は勿論、顧客ニーズを掴むうえでも重要なアンテナショップとして位置づけられている。

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より魅力ある工場を目指して

駒ヶ岳工場は平成19年に操業を開始。この際「HACCP(ハサップ)」と呼ばれる衛生管理方法を導入した。これは原料調達から製造・出荷までのすべての工程において、食品危害の発生を防止するための重要ポイントを継続的に監視・記録するシステムで、食の安全を守るうえで導入したという。積極的な経営姿勢で様々な製品や製造方法を開発してきた北川製菓。この駒ヶ岳工場から、今度はどんな「業界初」が生まれるか非常に楽しみだ。

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【取材日:2013年7月26日】

企業データ

株式会社北川製菓 駒ヶ岳工場
上伊那郡宮田村1934-5 TEL:0265-98-7090
http://www.kitagawa-seika.com/