[サイプラススペシャル]246 高い技能を誇る建築内装仕上げのプロ集団 自社の職業訓練学校で職人を養成

長野県長野市

岩野商会

岩野商会は昭和26年の創業以来、一貫して建築の内装工事を手掛けてきた。大型ビルから住宅に至るまで、あらゆる建物に携わる内装仕上げの専門企業だ。現場で働く職人さんも社員として雇用し、自社に開設した職業訓練学校で高い技能を習得させている。その成果の証明として、全国の技能グランプリで常に上位入賞を果たしている。

取材後記

創業以来一貫して内装仕上げを手掛ける

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「天井・壁・床、建物のあらゆる内装を自社で仕上げることが出来るのが我が社の特徴です」と語るのは、社長の岩野彰さん。その高い技術力で、県内は勿論県外の建設現場でも活躍している。新築物件は勿論、リフォームやリフレッシュなどにも業務を拡大していて、まさに「内装仕上げのプロ集団」というべき企業だ。

職人さんを社員として雇用・育成

職人さんと呼ばれる内装仕上げの技能者は通常個人が請負で現場を任されるケースが多いが、岩野商会では「職人さんに安定した生活をしてほしい」という観点から、社員として雇用することを主眼に据えている。優れた技能者を社員として持つことは、会社と技能者双方にメリットがあるというのが会社の基本的な考え方だ。

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国内で唯一自社に訓練学校を持つ

岩野商会の技能者育成に大きく貢献しているのが、社内に設立された「岩野建設専門技能訓練学校」。厚生労働省認定の職業訓練学校で、一般企業が社内に設けているものは全国でも例がないという。学科などによる各種資格の習得は勿論、実際の施工現場を再現した訓練場での実技訓練も行われている。

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技能グランプリの入賞者がずらり

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平成17年に全国技能グランプリの内装仕上げ施工カーペット系部門で全国1位となった相澤宏さんも、この職業訓練学校で技能を学んだ一人だ。岩野商会にはこの相澤さんを含めて、全国技能グランプリで1位を獲得した職人さんが、現在21名も社員として働いている。全国トップレベルの技能が、岩野商会の手掛ける内装施工の現場を強力に支えているのだ。


「人間性」が備わってこそ一人前の職人

多くの優れた技能者を社員として抱える岩野商会。ただ技術が高いだけでは不十分だと、岩野社長は考えている。「仕上げは技も大事だが、人間性も大事。人間性も技能も兼ね備えてこそ、一人前の職人と呼べる。」と語る通り、技能と人格の向上を両立させることが社員教育だと見据えている。そこには「人を育てる場としての企業でありたい」という創業当時から受け継がれる思いが込められている。

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【取材日:2013年10月9日】

企業データ

株式会社岩野商会
長野県長野市北長池2051 TEL:026-263-7000
http://www.iwano.co.jp/