[サイプラススペシャル]248 信州産の木材を活用した「工房信州の家」を展開 「土間サロン」でグッドデザイン賞を受賞

長野県伊那市

フォレストコーポレーション

信州の木材を活用した「工房信州の家」を展開するフォレストコーポレーション。この住宅の「土間サロン」というスペースは、古民家を再生した別荘で見た土間を見て感動した社長が「一般の家庭にも普及させたい」という想いで作り始めたものだ。当初は社内外の反対も多かったが、お客様の使用例を参考に年々進化を遂げ、今年晴れてグッドデザイン賞を受賞した。

取材後記

建築材料生産から木造住宅に進出

フォレストコーポレーションは昭和35年創業。当初は住宅用のブロックを製造していたが、その後住宅部門に進出。現在は賃貸マンション建築と住宅建築が主体となっている。約15年前から信州の木で家を作る取り組みを本格的にはじめ、「工房信州の家」の施工を開始。現在は本社のある伊那市を含めて、県内5か所(伊那・諏訪・松本・長野・上田)に展示場を展開している。

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信州の木材を積極的に活用

「信州で家を作るからには、信州の木を使いたかった。」と語るのは、社長の小澤仁さん。「工房信州の家」の最大の特徴は、小澤社長の言葉通り信州産の木材をふんだんに活用していること。床や壁など住まいのいたるところに木が使われていて、全体の8割以上が県産材だ。しかも全てが無垢材で、温かみがあると来場者やおたていただいたお客様にも好評だ。壁材にも珪藻土を使用するなど、自然素材へのこだわりが感じられる。

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グッドデザイン賞を受賞した「土間サロン」

古くから日本の家屋に取り入れられていた、住居と屋外を繋ぐ空間である土間。この土間をアレンジしてフォレストコーポレーションが10年前から独自に施工してきた「土間サロン」が、今年住宅部門のグッドデザイン賞を受賞した。「工房信州の家」を作り始めて以降、施工全体の6割の住宅に採用されている。用途もお客様によって様々で、趣味の場としての活用や、家族やご近所さんとの憩いの場などとして幅広く利用されている。

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お客様自らが参加する家づくり

フォレストコーポレーションのもう一つの特徴が、お客様に家づくりに参加してもらうこと。住宅に使用する木材の伐採体験ツアーを企画したり、梁に使用される木材を自分の目で選んでもらうなどしている。漆喰を壁に塗る際にも、一部をお客様の家族全員に体験してもらう取り組みもおこなっている。そうすることによって家族と住まいの絆が深まり、より愛着を持ってもらえるという。

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信州ならではの住空間を提供

木材や自然素材の壁以外にも、壁の中を循環するエアパスソーラー工法の採用で快適な温度を保つ機能を備えているほか、広い間取りで家全体が一つの空間として存在するなどの工夫を凝らしている。比較的寿命が短いと言われる日本の家屋だが、ヨーロッパ諸国並みに100年住める家づくりが小澤社長の目標だ。「我々は信州で家づくりをしている。信州の家づくりにとことん特化して追求していきたい。」という言葉の通り、常に理想の家づくりを目指し続けている。

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【取材日:2013年10月31日】

企業データ

株式会社フォレストコーポレーション
長野県伊那市西春近3005 TEL:0265-72-2088
http://www.kobo-shinshu.com/