[サイプラススペシャル]315 開発製造部門の強化を進める「土産物の総合商社」 長野県産原材料にこだわった「りんごのささやき」

長野県長野市

タカチホ

昭和24年の創業からまもなくして、土産物の総合商社として歩んできたタカチホ。県内外で様々な特徴のある土産物を企画して製造販売してきた。土産物以外にも、温浴事業やアウトドア販売事業にも進出している。近年は自社の製造ラインも強化を図っていて、その象徴ともいえる新商品「りんごのささやき」を今年発売した。

取材後記

その地域特有の土産物を提供

久保田社長

「その土地の特産品を素材にお土産物を作っています」という久保田知幸社長の言葉通り、その地域特有の素材を活かした土産物づくりが、タカチホの最大の特徴だ。一部製造を委託している商品もあるが、クッキー・せんべいなどの焼き菓子やまんじゅうは本社に隣接する工場で自社製造している。県内はもちろん、国内全域で土産物を取り扱う商社でありメーカーだ。

新商品「りんごのささやき」

そのタカチホが今回開発した新商品が、この「りんごのささやき」。信州の特産品であるりんごの美味しさを、ギュッと凝縮した逸品だ。原材料にもこだわっていて、りんご果汁にはじまって蜂蜜・小麦粉も全て長野県産という徹底ぶりだ。北陸新幹線開業と善光寺御開帳の重なるこの春に、満を持して市場に送り出した。

商品・製造ライン

企画から商品開発も自社で

久保田社長

この「りんごのささやき」は、社内に立ち上げたプロジェクトチームが中心となって企画・開発。「長野ならではの新商品開発」という目的を掲げて開発会議を幾度も繰り返し、コンセプトから材料までを吟味。りんごの美味しさをどのように生かすかという点に、もっともこだわった。製造工程でも試行錯誤を繰り返し、約1年を費やして商品化を実現した。

土産物以外の事業展開も

土産物の販売が売り上げの大半を占めるタカチホだが、それだけに特化しているわけではない。「湯ったり苑」などの温浴施設を6店舗、アウトドアステーション「バンバン」を4店舗、県内外に事業展開している。狙いは「レジャー産業の中にビジネスチャンスをつかむ」こと。レジャー全般に関わることで、土産物の製造販売にもそのノウハウを活かしている。

バンバン・湯ったり苑

今後も長野ならではのお土産物を

長野には「りんご」だけではなく、「そば」「おやき」「野沢菜」など数多くの特産品がある。これらの素材や特徴を活かした新商品の開発が、タカチホの次なる目標だ。まず今春の北陸新幹線開業と善光寺御開帳で「りんごのささやき」を信州みやげの柱に育てることで、更なる展開の弾みにするべく全社一丸で取り組んでいる。

YES!

【取材日:2015年02月23日】

企業データ

株式会社タカチホ
長野県長野市大豆島5888 TEL:026-221-6677
http://www.kk-takachiho.jp