[サイプラススペシャル]326 地元で採れた良質な水と自社成形のPETボトルで飲料を製造 安心・安全と環境に配慮する飲料メーカー

長野県松本市

信州ビバレッジ

信州ビバレッジは、前身のナガノトマトから飲料部門を独立させる形で、2010年に創業。キリンビバレッジのグループ工場としてキリンブランドのPET飲料・缶飲料を製造している。地元で採れた良質で豊かな水源を使って飲料を製造することに加えて、PETボトルの成形も自社で行っていることが強みで、キリングループの一翼を担う飲料メーカーだ。

取材後記

ナガノトマトの飲料部門が独立して創業

キリンブランドの主力商品である「生茶」「午後の紅茶」「FIRE」等、これらの飲料が長野県で製造されていることはあまり知られていない。製造しているのは、松本市にある信州ビバレッジ。「地元の美味しい水を使って、お客様に安心安全な飲料を提供することにこだわっています。」と語るのは、この3月に社長に就任した有川敬一さん。以前は「ナガノトマト」の社名で飲料の製造を行っていたが、2010年に飲料部門を新会社として独立した。

PETボトルの成形も自社で

信州ビバレッジの飲料づくりの最大の特徴は、地元で採れた良質な水を使って飲料を製造することと、PETボトルの成形も自社で行っていること。近年、輸送時のCO2の排出量を削減し、環境の負荷を低減させることを目的に、ボトル軽量化が進んでいる。自社加工のメリットを最大限に生かし、より薄く強度に優れたPETボトルを成形する取り組みを続けている。

成形から充填までクリーンルームで 

自社で成形されたPETボトルは、そのまま充填室に送られて飲料が詰められる。この一連の工程は、全てクリーンルームで行われている。また徹底した温度管理によってボトルに詰めることで、お茶や紅茶などの香りや風味が損なわれることなく製品化される。1日最大約75万本(500mlペットボトル)の飲料が、この工場で生産されている。

様々な環境配慮への取り組みも

信州ビバレッジでは、PETボトルの自社成形以外にも様々な環境への取り組みをおこなっている。出荷する際に梱包する段ボールも一部をボトルが見える状態にして原材料を減らしているほか、自社で出る廃棄物のリサイクル率も100%を達成している。このほか製品倉庫の屋根部分にメガソーラーを設置することで、地域のエネルギー供給にも貢献している。

より地域に根差した企業を目指して

ナガノトマトから独立して間もないため、社名の認知も含めた地域への浸透を図っている信州ビバレッジ。会社に隣接する競技場・アルウィンをホームとする松本山雅FCを支援しているほか、今年はチームと合同で会社周辺の交通安全啓発活動を行った。また、地元出身者も積極的に雇用している。
今後も豊かな自然と良質な水に恵まれた信州から、安心・安全な商品を全国に届けていく。

YES!

【取材日:2015年5月26日】

企業データ

信州ビバレッジ株式会社
〒390-1131 松本市今井中道6691 TEL 0263-86-2288
http://www.shinshu-beverage.co.jp