[サイプラススペシャル]358 ロボットに賢さを与えよう! 信大工学部のものづくり⑰

長野県長野市

信州大学工学部機械システム工学科助教 山崎公俊

ロボットの活躍の場を広げる
「柔軟物を操作する」「災害に対応する」研究

現在様々な分野で活躍するロボット。信大工学部の山崎研究室のテーマは、認識能力や行動能力を向上させることで、ロボットをより「賢く」すること。研究生が様々な実験用ロボットを使って、日々課題に取り組んでいる。
【特集】信大工学部のスゴい!ものづくり。今回ご紹介するのは、機械システム工学科の山崎公俊先生の研究室です。

取材後記

布を折りたたむロボット

修士2年の弓場寛之さんが操作するこのロボットは、アームを使って布を掴むなどの操作をおこなうもの。布製品などの柔軟物は、ロボットにとって取り扱いが最も難しいとされています。布を展開したり折りたたんだりすることで、洗濯物を畳むなどの生活支援に役立てることが目的です。 布を折りたたむロボット


いかに効率よくものを掴めるか

修士1年の守屋佑亮さんの研究は、ロボットに特定の物体を掴むように指令を送る事。大量の配置パターンを示して繰り返し掴むようにすることで、ロボットがいかに効率よく短時間で掴めるかを認識させます。 いかに効率よくものを掴めるか


ある部分だけを掴みあげる

机の上に置かれたケーブルの中から、コネクターの部分を検出して掴みあげるこのロボット。学部4年の小石原洋介さんの研究課題です。介護や災害現場などでケーブルを束ねるなどの用途への活用を目指しています。 ある部分だけを掴みあげる


障害物を避けて走行

障害物を避けて走行

修士2年の松本廣一郎さんが操作するのは、移動が可能な車輪型ロボット。スタート地点とゴール地点を指定すると、インプットされた地図を基に移動経路を自分で考えて走行します。途中で人などが前方に現れた場合も、前面に付いたセンサーで距離を測り自動で回避する能力も持っています。 img4_1.jpg


家事支援や災害現場での実用化を目指す

山崎公俊助教は学生時代から、人型や車輪型などのロボット研究一筋に歩んできました。生活支援を目的として食事や洗濯などの家事をサポートしたり、災害時に人が入れない場所に入って安全確認や被災者を発見するなどのロボットの実用化を目指しています。人間の「賢さ」をロボットに兼ね備えさせることで、活動領域を広げる研究が続いています。

家事支援や災害現場での実用化を目指す

【取材日:2015年12月18日】

企業データ

信州大学工学部機械システム工学科助教 山崎公俊
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