[サイプラススペシャル]376 フリーズドライの技術を磨く 新たな美味しさを提案

長野県須坂市

アスザックフーズ

味や食感をそのままに
レトルトとは呼べない!?フリーズドライ

 「フリーズドライの技術を磨いて、新しいおいしさを、提案します」あらゆる食材を、味や食感をそのまま保持して乾燥させる「フリーズドライ技術」。  「YES!ものづくり」今回は、乾燥食品のパイオニア、アスザックフーズをご紹介します。

スゴイ!「フリーズドライ」技術

とろろや揚げ茄子まで!?

 具だくさんのスープや揚げ茄子、信州松代産のとろろまで、これらすべてお湯を注ぐだけで完成するフリーズドライ食品。アスザックフーズの人気商品です。
ところで「フリーズドライ」とはいったいどんな技術なのでしょうか?

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凍らせてから真空に

 「凍らせた食材を真空状態にすることによって、一気に水分を飛ばすことが出来る技術です」と、食品事業部製造部の久保田雅俊さん。凍らせた食材を真空状態にすると、水分が蒸発する「昇華」という現象がおきます。これを利用したのがフリーズドライ技術です。

 「スープでも、食材でも、何でも凍らせてから乾燥、つまり熱を加えないので、味や栄養や形状などそのままの状態で乾燥させることが出来ます。」久保田さんが紹介するのが、大型のタンクのような機械「真空凍結乾燥機」。冷凍庫で凍らせた食材を、このタンクの中で真空状態にして乾燥させています。

 「単に、真空といっても、どのくらいの時間をかけるのか、温度をどのくらいにするのかが大事です。その細かい設定が、アスザックフーズのおいしさの秘密です。」

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あたらしいおいしさに挑戦!

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 フリーズドライを手掛けて40年以上の歴史をもつ、アスザックフーズ。
驚くべき新商品が「鶏つくねと根野菜のやわらか煮」。レンコンやゴボウなどの根菜がたっぷり入った煮物です。

 開発を担当した、企画開発グループ・徳嵩さゆみさんに苦労したポイントを伺いました。「根野菜ならではのシャキシャキ感というか、歯ごたえを残しながらも柔らかくするというところが一番苦労したポイントかと思います。」何でも乾燥できるフリーズドライですが、根菜は苦手。普通に加工してしまうと、スポンジのような食感になってしまい、おいしくありません。

 アスザックフーズは長野県工業試験場と共同で研究、いちばんの秘密は「酵素を利かせて食感改良した」とのことです。


新商品は年間100アイテム!

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 最新・最高の技術で、新しい食生活を提案し続けるアスザックフーズ。新商品は年100種類を超えるといいます。

 「いちばんの強みは、多品種少量生産ができることです。」と、製造部第一工場マネージャー西田敏行さん。「食べる事のすばらしさを提供するのが私たちの使命。もっと美味しく、もっと手軽に食べやすく、さらにさらに進化していく事を続けたいと思います。」
40年以上の歴史ある「フリーズドライ」の技術。たゆまぬ研究開発で、さらにおいしく進化を続けます。


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【取材日:2016年4月27日】

企業データ

アスザックフーズ株式会社
長野県須坂市米持町293-45 TEL:026-245-2531
http://www.asuzacfoods.co.jp/