[サイプラススペシャル]425 液晶パネルの製造装置を開発 世界シェア8割

長野県茅野市

株式会社飯沼ゲージ製作所

パソコンやテレビ、スマートフォンなどの液晶パネル。その製造工程の多くで使われているのが「ラビング装置」です。液晶の分子を一定方向に並べることで高性能なパネルに仕上げる重要な工程を担います。飯沼ゲージ製作所の主力はラビング装置で、世界シェアは8割に上るといいます。

取材後記

世界シェア8割の技術

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液晶分子を一定方向に並べ、高精細なパネルに仕上げるのがラビング装置です。そのためにガラス基板上の膜をローラーで正確に「こする」技術が求められます。ローラーと膜の隙間はわずか髪の毛一本ほど。飯沼一幸社長はこの世界シェア8割の技について、「もともとゲージ類=ものをつくる際の基準を作ってきた。高精度なものづくりに蓄積されたノウハウとアイデアがある」と語ります。

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精度を追求 年々巨大化

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八ヶ岳山麓に主力工場がある飯沼ゲージ製作所。製造工程で液晶パネルのガラス基板は大型化しているため、ラビング装置も巨大なサイズになっています。

新分野での展開目指す

飯沼ゲージ製作所では、液晶パネル製造のラビング装置で培った技術を応用する取り組みを進めています。「塗る」ことも得意な技術で、カーブした基板にも均一に接着剤を塗る装置を開発しました。自動車分野での利用を見込んでいます。

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【取材日:2017年04月11日】

企業データ

株式会社飯沼ゲージ製作所
〒391-0011 長野県茅野市玉川字原山11400-327 TEL:0266-79-5600
http://iinuma-gauge.co.jp/