長野県山形村
株式会社オーイケ
暮らしを支えるコンクリート製品
アイデアと積極投資でオリジナリティを追求
「我が社独自のコンクリート製品で暮らしを支えています」
電線を地中に埋めることで、景観をすっきりとさせる「無電柱化」。
新宿、青山といった都心の幹線道路でも使用されている地下に埋め込まれる大型コンクリートボックス、その一部は長野県のものづくりのワザが活かされています。
「YES!ものづくり」今回は、独自のコンクリート製品で売上を伸ばす、山形村のオーイケをご紹介します。
信州松本からクルマで30分、大型ショッピングセンターや、工業団地などが多い山形村。東京ドーム3個分以上、15ヘクタールの広大な敷地に出荷を待つコンクリート製品が並んでいます。
駐車場の車止めぷロックや、道脇の側溝などの小型なものから、電柱地中化や砂防ダムなどの公共工事で使われる大型製品まで、これらのコンクリート二次製品、特にオリジナル製品を手がけて業績を伸ばしているのが、山形村に本社と本社工場を置くオーイケです。
コンクリート二次製品というのは、生コンクリートを加工してつくる商品のことで、商社や問屋などを通して公共工事を中心とした現場で使われています。地下で電線などを収納する大型のコンクリートブロックなどは、普段見かけることはありませんが、私たちの足元で暮らしを支える大事な製品です。
オーイケの特徴のひとつは、多様な商品群。その数は、実に15,000種近くというから驚きです。積み上げたノウハウで、現場で必要になるであろう要素を入れることで、商品ラインナップが増えました。
これにより、入札などの価格競争に巻き込まれず、「オーイケの商品でなければ受注できない」というビジネスモデルを作り上げました。
製品の7割以上、売上の6割がオリジナルかそれに近い製品。
建設不況などで苦しい時代が続きましたが、自社製品を中心とした開発型企業へ転換させたことが現在につながる大きな転機となりました。
代表取締役社長の大池悦二さん
「何かモノを開発しようと思うと、皆が表から見るのに同じように表から見ていたのでは絶対にできない、とにかく疑ってみること、皆が表から見ていると、横から、後ろから見ればどうかとか、常識にとらわれないような方向でいかないと開発はできないと思う。」
未経験から参入した大池社長だからこそ、既成概念にとらわれない開発型の会社に舵取りができたのでしょう。
「ひとつは他の会社が作っていないものを作るということと、二つ目の特徴は、は他の会社がやっているようなものであれば、より良くしたり、より安く作る方法を考えるという、その二つを今後もそういう方向性でやっていく」と製造部の大池秀実さん。
オーイケのものづくり、オリジナル製品の開発と並ぶもうひとつの特長は、積極的な設備投資です。
汎用性のあるコンクリート製品は、入札など、どうしても価格競争に巻き込まれます。また、製造上、大型の設備やそれを動かすスタッフなどのコストがかかります。
オーイケは、最新の設備や機器、自動化装置に積極的に投資することで、「同じものなら、より良く、より安く」を実現しています。
「今まで売っていた一般的な道路製品が少なくなっていくことがわかっているので、それ以外のモノ、新しい市場を見つけてそういった開発ができればいいと思っている」
「お陰でこれまでは年率10%近く売上を伸ばせてきたので、それを今後も続けていきたい。
そのためには、新規開発と営業に力をいれて、新しく開発してまだ外へ出していないものもあるので、営業マンに頑張ってもららい、弊社オリジナル製品率を90%くらいに高められれば、それが自分の目標です。」と、代表取締役社長 大池悦二さん。
付加価値の高いオリジナルなコンクリート二次製品で人々の暮らしと環境を守る。暮らしを支えるメイドイン長野のコンクリート製品。オーイケの挑戦は続きます。
株式会社オーイケ
長野県東筑摩郡山形村54-1 TEL:0263-98-2238 FAX:0263-98-3804
http://www.ooike.net/