[サイプラススペシャル]515 「プリント基板」専門メーカー 設計・製造・販売まで一貫生産

長野県茅野市豊平

株式会社ちの技研

エレクトロニクスの基礎部品「基板」
試作品から中量産品まで対応する一貫生産ライン

世の中になくてはならないプリント基板
技術を磨いて、新時代に対応します!
日本のものづくりを「基板」で支えるメイドイン信州。
「YES!ものづくり」今回は、茅野市のちの技研を紹介します。

「プリント基板」がないと電気製品は動かない

責任の重さを実感し、ひとつひとつ丁寧に

プリント基板製造のちの技研(茅野市)は、1979年の創業以来、さまざまな電子機器の基礎部品となっているプリント配線板の設計・製造・販売を行う、専門メーカーです。

製造部の西村朋大さんに、ちの技研でつくられる基板がどこで使われるか、伺いました。
「産業用機器、例えば水道用のメーターでしたり、駅のホームドアのセンサー、コンビニのATM用の基板でしたり。責任の重さを実感しながらひとつひとつ丁寧に作らせていただいております。」

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国内生産・一貫生産で「高い信頼性」

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電子機器や産業用機械に必ず使われる「プリント基板」。製品をよく見ると、ひとつの板の上に、IC集積回路やコンデンサなど様々な電子部品が回路で結ばれています。
部品製造などを中心に、ものづくりが安価な海外へと移行する中、ちの技研は諏訪地域の工場で一貫生産を貫いています。

取締役技術部部長の一色和彦さんが「プリント基板は電気で動くものにはすべて使われていまして、非常に重要なものになります。これが無いと電気製品は動かないです」というように、ちの技研が得意とするのは、大量生産でなく、試作品から小ロットの製品。水道用メーター、駅のドアセンサー、コンビニATMテンキー、数こそ中規模ですが、どれも「高い信頼性」が求められる重要な基板を手掛けています。

次の時代を見据えた「基板」づくり

クオリティ(品質)とデリバリー(納期)で勝負

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代表取締役社長の横川悟さんに、会社の特長を伺いました。
「当社はクオリティ・品質ですね、あとデリバリー・納期。これをお客さんと約束してそれを守るために社内の設備投資をしました。適正な価格で品質と納期はきちんと守ると。」
少量・多品種・短納期とは言えど、プリント基板製造は設備産業。設計や検査には人の手が必要ですし、電気回路をつくったり表面加工したりする製造工程には数千万から億の単位での設備投資が欠かせません。売上18億円、従業員およそ130人の同社にとって決して軽くない負担ですが、ちの技研は新しい技術を積極的に取り入れています。

積極的な設備投資で「超微細加工」にも対応

たとえば、省エネやさまざまな機器をインターネットでつなぐ「モノのインターネット(IoT)」市場に対応するため、信頼性はもとより、小さな面積により多くの回路を埋め込むため、プリント配線板の超微細加工に対応した設備などもいち早く導入しました。
代表取締役社長の横川悟さん
「やはり日本国内の産業を我々が下支えすると、それが実践できるようにね、社員たちを育成し、なおかつそれを継続してもらいたいですね。」

設計から製造まで高い品質で、顧客のニーズと信頼にこたえるものづくり。ちの技研がつくるプリント配線基板は、国内のものづくりを支える基盤となっています。

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【取材日:2019年01月22日】

企業データ

株式会社ちの技研
〒391-0213 長野県茅野市豊平376-1 TEL:0266-72-5353
http://www.chino-giken.co.jp/