[サイプラススペシャル]667 切れ味を追及 伝統の技術と最新の技術で

長野県須坂市

丸源鋸工場

目指す鋸とは

創業がもうすぐ100年の須坂市の丸源鋸工場は、果樹王国長野県で、剪定鋸の高いシェアを誇ります。目指しているのは、ニーズに合わせた「使いやすく長持ちする替刃」です。代表取締役社長の湯本浩司さんに、お話を伺いました。「どのお客様が使っても、満足できる鋸(のこぎり)を作っていきましょうということです。鋸は、お客様がメンテナンスできないことが、最大の特徴で欠点です。そこで今は、替え刃式の鋸が主流になっていて、替え刃式でもより切れるように工夫を施しています。」

特許取得・・・丸源の鋸

sec01_01.jpg

湯本社長は「(丸源の鋸は)鋸を渋くしない(切れ味を悪くしない)アサリ(※)がある鋸と、昔からよく切れるアサリのない鋸、そして、もっとよく切れる板(刃)の薄い鋸という3つの要素が組み合わさっているので、楽に切れて、どこでも切れるというタイプの鋸になっています。」と話しています。(※)アサリ・・・鋸の歯の先端を交互に左右へ広げたもの。アサリの出し方に特許を取得。

sec01_02.jpg

伝統の技術を機械に

sec02_01.jpg

100年前から培われた丸源の技術。それは、機械化によって受け継がれています。「先代が考えた目立ての方法を忠実に再現する機械で、改良を重ね、世界に一台しかない機械です。これにより、先代が手作りしたものと同じものが作れます。」と話す湯本社長。機械で、特許技術によるアサリが出されたあとは、女性の繊細さが求められる手作業による「くるい取り」という工程に進み、焼き入れをして完成です。さいごに、湯本社長は、「今までは、目立てをしなくてはいけなかったが、今は、替え刃式なので(目立てをせずに)一方通行でお客様に供給できるので、日本全国の果樹栽培をしているお客様に使っていただきたいと思っています。」と話していました。

sec02_02.jpg
yes.jpg

【取材日:2022年03月15日】

企業データ

有限会社丸源鋸工場
〒382-0087 長野県須坂市東横町1426 TEL:026-245-0675
https://www.nokogiri.co.jp/