[サイプラススペシャル]299 超音波で健康と快適と夢を売る 自社ブランドの小型超音波噴霧器を製造販売

長野県長野市

星光技研

特殊な精製水を、超音波を使って霧状にして放出する小型噴霧器。水分を噴霧するだけの加湿器とは違い、除菌や消臭のほか静電気対策にも効果を発揮する製品だ。これを作っているのが、長野市にある星光技研。塩素系の液体に耐える材質を使用して、きめ細かい霧を噴出する装置を自社で苦心して開発した。

取材後記

キノコの加湿装置から噴霧器づくりに

星光技研は、現在も社長を務める坂本眞一さんが昭和48年に創業。「星のように光り輝く会社にしたい」というのが、命名の由来だ。創業当時は電気の制御盤を製作していたが、その後きのこ栽培用加湿器の製造を始めて、現在に至っている。10年前からはこのきのこ用の加湿器のノウハウを活かして、自社ブランドの噴霧器製造をはじめた。

「超音波」で特殊な液体を噴霧

星光技研が作る噴霧器の最大の特徴は、超音波を使って水分を霧状にしていること。家庭などで使われている加湿器は水を霧にするだけだが、超音波噴霧器は除菌作用のある特殊な精製水を振動子で霧状にして噴霧する。除菌や消臭などに効果を発揮する以外に静電気対策にも有効で、病院や介護施設などをはじめ様々な場面で活用されている。

研究を積み重ねて精度を高める

噴霧する精製水は塩素系のため、開発当初は部品がすぐにボロボロになって壊れてしまったという。塩素に耐えられる素材や部品を調達することに、最も苦労したという。またよりきめ細かい霧を出すために、本社にある研究所では常に実験がおこなわれている。そのような苦労の甲斐があって、現在では日本中で使用されるようになっている。

製造だけではなくアフターサービスも

星光技研は開発・製造だけでなく、販売も自社でおこなっている。故障などが起きた際にすぐに対応できるよう、アフターサービスを万全にしたいということがその理由だ。故障のない長持ちするものを作ろうという努力と共に、販売に携わることでユーザーに満足してもらう取り組みを欠かさない。

新たな開発にもチャレンジ

現在進めているのが、空気清浄機能を兼ねた超音波噴霧器の開発だ。完成した暁には、国内のみならず海外にも販路を拡大させたいという。「超音波で健康と快適と夢を売る」という社是のもと、長野の地で研究開発された自社ブランド超音波噴霧器の改良と進化に挑み続けている。

【取材日:2014年10月29日】

企業データ

株式会社星光技研
長野県長野市柳原1573 TEL:026-243-4066
http://www.seiko-giken.jp/