ものづくりNAGANO応援懇話会
長野県内の産学官の団体で構成されているものづくりNAGANO応援懇話会が、優れた県内のものづくり企業を表彰する「ものづくり大賞NAGANO」。
7回目となる今回は自薦他薦含め4月から応募を開始、この中から選ばれた大賞3社ときらりと光る技術賞および個人・団体などを表彰する特別賞の表彰式が10月28日に開催されました。
今回は「産業フェアin善光寺平」の開催に併せて長野市のビッグハットで執り行われた表彰式の様子をお伝えします。
自動車部品製造を主要事業とする世界的な部品メーカーです。
エンジンの燃料噴出部分の先端のプレート、非常に小さな部品を手掛けています。ポイントは、直径0.08mmの穴で、斜めにあけることでまんべんなく燃料を噴出。世界シェア3割を誇ります。
大賞3社の中から、見事【グランプリ】に選ばれました。
計器というのはメーターのこと。「計る」を基本としたメーターづくりの企業です。水道メーター国内2位、プロパンガスメーター国内3位というシェアを誇ります。
定期的に交換が義務付けられているメーターという安定業界にありながら、新技術も積極的に導入。業界初、検針不要の「マイコンメーター」開発しました。
最近では「水道メーター」×「IoT」を応用した一人暮らしの高齢者を見守るシステムを開発・運用しています。
国内屈指の光学レンズメーカーで、主力製品は「エム・エフ・レンズ」と名付けられた特殊な独自ブランドのレンズです。
「エム・エフ・レンズ」が活躍するのは、半導体や液晶の設備装置、通信機器、医療機器など。まさに最先端産業を支えています。
高精度・高付加価値を追求、新たに研究所「テクノロジーセンター」間もなく完成予定。
従業員60名規模でありながら、金属部品同士を押し当てながら電流を流して溶接する「圧入溶接」という特許技術を開発しました。
近年では大手自動車メーカーにも採用され、低コストかつ高い強度を実現し実績を上げています。
現在82歳の髙松さんは、1970年に坂城町でジャム工場を創業、以来、合成着色料を一切使わないジャムづくりを世の中に先駆けて取り組んだり「ジュール製法」とよばれる新しいジャム作りの技法を開発したりと、信州で最先端のジャム作りを続けています。
最近は「発酵ジャム」という地域の素材を活用した健康にも寄与するジャム作りを行っています。また、昨年「信州の名工」にも選出されるなど、地域とものづくりの発展に大きく寄与しています。
長野県の優れた技術や製品を認定する「NAGANOものづくりエクセレンス」の認定式も、同時に行われました。
今年は大賞3社ときらりと光る技術賞1社に6社を加えた計10社の技術・製品が認定され、太田寛副知事から認定証が送られました。
ガソリンエンジン用燃料噴射装置(インジェクタ)の先端に装着されるこの部品は、燃費、燃焼効率を左右する重要な部品です。エンジン毎に燃料の噴射角度・噴射量の高精度な機能保証を求められ、斜め孔の孔径をサブμmで管理することで初めて実現できました。『オリフィスプレート』の生産で世界シェア3割を誇ります。
スキーポール、トレッキングポールの製造で培った技術とノウハウを生かし、超軽量で、不要な時にはワンタッチで折り畳み、収納できるトレイルランニング専用ポールです。携帯時にはA4サイズ(約30cm)に折りたたむことができ、スマホ並みの軽さを実現しました。
人畜無害の除菌消臭剤を微細なミストにし、空間噴霧することで空気の除菌消臭を行う装置。また、除菌消臭剤専用の超音波噴霧器としての性能は、効率的に、かつ液体を無駄にしないよう多彩な運転モードを搭載しました。これにより使用対象が人間だけでなく動植物にも応用することに成功しました。
アルミニウムの板金加工にレーザーを用いる方法は、高品質の仕上げ面が得られることから普及が期待されてきました。しかし、光の反射率が高い純アルミのレーザー切断、溶接は条件出しが極めて難しく、従来のTIG溶接に代わる工法として採用が試みられてきたものの、安定した溶接方法にはなっていませんでした。
タカノはこのレーザー溶接を事業化するためにYAGレーザーロボットを導入し、県工業技術総合センターの支援を受けて様々に条件を変えて強度評価試験を行い溶接の最適加工条件を見出して、この作業の標準化を行いました。これにより、高品質で安定したアルミニウム溶接、切断が可能となり、高精度化、軽量化という顧客ニーズへの対応力を格段に高めたことから、様々な板金加工品を取り扱うこととになりました。
抵抗溶接をベースにした固相拡散接合で、接合しようとする母材同士を融点以下の温度で加圧・圧入する事により、接合面における母材間の原子の相互拡散を利用して接合する技術。
光学部品製造で培った金属切削技術を医療の分野へ展開し、内視鏡手術用鉗子の小型化へチャレンジ。今まで切削加工では不可能とされていた鉗子サイズ(φ0.5mm)の部品加工が可能に。さらに作製した鉗子部品をレーザー溶接機を用いて接合する事で、微細な組立てにも対応。
見守り用水道メーターを使用し、高齢者の状態を見守るシステム。生活に欠かせない水の使われ方を、しかも本人が意識することなくそっと見守り、安否を判断します。
毎朝水を使えば元気メールを、長期間水を使用しない又は流しっぱなしの時には異変メールを指定場所に送信し、見守るシステムです。
畜産用空調システムの中で、特にニワトリ(食鳥)用、養豚用の国産メーカーとして唯一のメーカーです。従来は、生産者の経験と勘により飼育管理していたノウハウを自動化・省力化し、生産性の向上と労働力不足の解消に役立っている。近年はIoTを見据え、遠隔からPCやタブレットにより操作・監視することが可能です。
創業以来、独自の技術にて多種多形状な光学レンズの生産を行ってきました。夏目光学が手掛けるレンズは航空宇宙・医療・半導体製造・光通信等多くの分野で使用され、レンズを通して社会に貢献している。「夏目でしかできないレンズを作れ。 時代に必要とされるレンズ屋になれ」との創業者の思い引き継ぎ、新たなレンズ開発に挑戦しています。
原酒でのアルコール分を13度程度に抑え、しぼった時の味わいバランスを崩すことのない濃醇で飲み応えある日本酒を醸造。少ないデンプンから多量のアルコールを獲得する日本酒の醸造理論に逆行しており酵母への負荷が大きくなるが、精密な発酵管理をすることで、まとまりよい味わいに仕上げることが可能になりました。
「NAGANOものづくりエクセレンス」認定技術・製品の詳細は、県ホームページをご覧ください。
http://www.pref.nagano.lg.jp/sansei/sangyo/shokogyo/shisaku/excellence/top.html
ものづくりNAGANO応援懇話会
http://mono-n.com/