編集部より

「長野県工業系高等学校ガイドブック」刊行される

長野県経営者協会

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「長野県経済を支えるものづくり」とは、よく耳にすることばだが、長野県内の工業系高校を知る機会は多くはない。

社団法人「長野県経営者協会」が、5月31日付で発刊した「長野県工業系高等学校ガイドブック」は、進路を決める最初の段階である中学生向けに書かれた進学の手引書である。内容は、長野県内にある16の工業系高校と、国立長野工業専門学校、県立工科短期大学の学校紹介、学科の紹介であるが、掲載された写真からは、実際の授業の様子も伝わってくる。ものづくりに興味のある人にも、新鮮な情報を提供してくれている。県内の企業人のコメントやインタビュー、工業系高校を卒業し、社会で活躍している先輩の紹介もある。長野県内の製造業の未来は、ここで学ぶ若者たちの双肩にかかっているとの思いが伝わってくる内容である。

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多くの企業の賛同を得て、経営者協会が中学生向けに企画した冊子というが、中学生のみならず、長野県のものづくり技術の振興や、人材を育成にも大いに活用したい1冊である。

この冊子は、A4版46ページ。県内の中学校に配布されているが、おなじ内容をインターネットの長野県経営者協会のページでも公開している。多くの人に是非見ていただきたいページである。

 

 

URLはhttp://www.nea.or.jp/techsguide/index.html

(2010年7月 7日)

「B-cip Nagano」第一期総会開かれる

B-cip Nagano

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 4月24日、午後7時から「B-cip Nagano」の総会が長野市内で開かれた。

 「B-cip Nagano」とは、長野市ものづくり支援センター運営委員会、信州大学イノベーション研究・支援センター、長野市の主催により行われたUFO長野ものづくり共創塾「経営実践講座」の卒業生が自主的に立ち上げたプロジェクトで、参加対象は長野市を中心とした企業の経営者・管理者である。
 総会は、昨年3月14日の設立総会に続き2回目、今回は、初年度の参加企業10社のほかに新規加入の3社、また、八十二銀行をはじめとする金融機関、産業技術総合研究所、長野市ものづくり支援センターなどからも出席があり、2年目を迎える「B-cip Nagano」の存在・活動に各方面から熱い視線が注がれていることが印象づけられた。
 B-cip Naganoの設立目的は、民間主導による異業種連携の構築、参加企業の技術を生かしたもの作りを創生し、事業化することである。この方針に添った1年目の活動報告、収支決算報告が発表された。本年度は、更に「グローバル」な視点を持つ特徴あるものづくりを意識した事業を展開するとし、月例会・研修会・情報収集も充実していくことを目指している。
sai_100428_02.jpg  総会は、B-cip Naganoの会長を務める春日秀之氏(株式会社日本機材社長)の「産業の流れをグローバルな中で捉え、自分たちが今ここで何をすべきか、考えていかなければならない」という力強い挨拶で始まった。この厳しい経済環境の中、仕事をしながら、学び、考え、次に向かって事を成していこうとするメンバーが集まっているB-cipである。年齢も経験も関わる分野も異なるが、思いはものづくりの未来へと続いている。懇親会のなかでも、熱い言葉が飛び交っていた。
 B-cip Naganoの活動が、大きな1歩になることを期待し、応援したいと、熱い思いのおすそ分けをいただいて、帰路に着いた。

 B-cipの活動については http://www.bcip.info を参照ください。

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(2010年4月28日)

2012年技能五輪全国大会に向けても

ORION オリオン機械

果樹園に囲まれた広い敷地、フラットなORION本社の建物群が秋の日差しを浴びて輝いていました。玄関先の子牛の置物と名刺の裏にに印刷された「3-A-DAY」のマークは、搾乳機をはじめとする酪農機器のメーカーのイメージとぴったり重なりました。ハードと、牛乳の消費推進というソフトの両方から「酪農」を支えている企業の姿勢が伝わってきました。

太田社長からは、須坂市に本社をおく企業トップの、広い視野と中長期の時間軸の上に立ったお話を伺うことができました。

「『ものづくり』といえば、鉄工所のイメージが強くてね。でも、『技術』、『技術』なんですよ。」「経済の基盤は、観光もあるけれど、工業も大切。須坂工業倶楽部も立ち上げました。須坂にはもっと知って欲しい企業がたくさんありますよ。」「須坂市の産官学の取り組みも取り上げて欲しいなあ。」「それから教育、地元の高校に工業科が欲しい。中学や高校での技術や理科の授業を充実も大事です。」強い信念が伝わってきました。

お話は、2012年技能五輪全国大会の長野県開催にも広がりました。

「冷凍機の配管技術のジャンルが(技能五輪全国大会の)種目にあることを知り、この種目に我が社でも2012年に参加することにしました。」技能五輪全国大会の競技種目は本当に多岐にわたっています。配管技術の競技もつい最近加わった一つだそうです。内容は、冷凍機の技術開発、製造、保守修理をひとりで担当するもの、分業化が進んでいる中、ひとりでこの技術の収得は本当にたいへんだとか。まさしく『技術』です。

「23歳以下という年齢制限、技能五輪の準備に専念できる環境を作ることは、たやすいことではないが、是非やってみたい。ひとりで冷凍機の設計・工作・メンテができたら、経営を任せられるくらいですよ。」

前に進む大きな力をいただきました。

(2008年9月12日)

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