[サイプラススペシャル]758 ものづくりの原点・土器

長野県長野市

長野県文化振興事業団 長野県埋蔵文化財センター

長野県内の遺跡を発掘調査

長野県埋蔵文化財センターは1982年、高速道路や新幹線などの整備に先だち、主に埋蔵文化財を保護するために設立されました。
「私たちが調査をし発掘することによって地域に守られてきた埋蔵文化財を保護します。遺跡そのものを公園のように残すことは難しいので、細かく調査をし結果を広く県民に公開し、出土品を未来に残す仕事をしています。」と、調査部の柳澤亮課長。

後世に残る出土品の記録作成と公開に取り組む

これまでに約400か所の遺跡の発掘調査を行ってきました。国内最古級の石器や銅鐸・銅戈(弥生時代の遺物)など、日本の歴史を見直すきっかけとなる発見もあったと言います。
発掘調査の成果は展示室で随時公開中。また、夏休み中の考古学教室や学校への出前授業、出土品展や講演会を開催することで、地域の文化遺産の再発見や魅力向上にも取り組んでいます。

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土器の復元は人の手で

まず、平らな場所で破片をくっつけ合い、欠けている部分を焼き石膏で埋めます(写真撮影の際に白飛びしないよう、本体に似た色に塗ります)。人の手で作られた土器の復元は、人の手でなければ成り立たない地道な作業です。
火で焼いて化学変化を起こして固定させるという、それまで無かった技術から生まれた土器。まさに、ものづくりの原点の原点です。

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【取材日:2023年12月20日】

企業データ

一般財団法人 長野県文化振興事業団 長野県埋蔵文化財センター
〒388-8007 長野県長野市篠ノ井布施高田963-4 TEL:026-293-5926
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