段ボール加工を手掛ける
若穂紙器は創業以来段ボールやレジロールなどの紙器を扱ってきていて、現在は段ボールの加工品製造が中心だ。取引先である地元企業や農家のニーズに応えて、小ロットの製品も扱ってきた。三代目となる星沢裕厚さんはサラリーマン生活を経て家業を継ぎ、3年前社長に就任した。前職では金属部品の精密加工を手掛けていたため、当初は加工の違いに非常に戸惑ったという。
箱から梱包資材・緩衝材まで
段ボールというと箱というイメージが強いが、若穂紙器はそれ以外にも梱包資材や緩衝材なども扱っている。果物や野菜などを詰める際の梱包材などを、取引先の要望で独自に加工することもあるという。緩衝材についても様々な形状にカットしたり折り曲げたりすることで、オリジナリティの高い製品を作り上げている。
新たに企画した子供向け玩具
星沢社長は就任以降、自ら企画したオリジナル製品開発に意欲的だ。その代表例が、段ボールで出来たこの子供向け玩具。実際に子供が出入りすることが出来るおうちをはじめ、テーブルや積み木などのラインナップを揃えている。自分が作りたいものを企画して製品化することに、非常に喜びを感じているという。
大型プリンターも導入
このほかの取り組みとしては、新たに導入した大型プリンターの活用。これによってイベント等で使用する大型展示物を段ボールで制作することが可能になった。軽量で持ち運びに便利なほか、簡単に組み立てられ使用後にリサイクル出来ることもあり、徐々にニーズも拡大しているという。
段ボールの可能性を広げる
これらを発展させて、今後は災害時に使用する防壁を段ボールで制作する取り組みも始めている。「軽く」「強く」「柔軟」なうえ、低コストでリサイクルに適しているなど段ボールのメリットは多い。これらの特徴を活かしつつ、様々な用途に可能性を拡げていくために今後も開発などの挑戦を続けていくという。