ものづくりに貢献する人材を育成

「待ちの姿勢ではなく自分たちで挑戦していくような積極的な人材を育成していきたい」という校長の岡正子さん。戦後まもなく洋裁学校として誕生し、今年創立７０年を迎えた岡学園。近年はファッション以外にもさまざまなデザインやビジネスなどの学科も持ち、県内外の製造業で活躍している卒業生も多い。

ファッション・グラフィックデザインなどを学ぶ学生たち

教室では２月に行われるイベントに向けて、多くの学生が自身のテーマで創作活動をおこなっていた。ファッション科ではデザインから裁断・縫合まで、講師の指導を受けながら全て自分たちで製作している。

企業とコラボした商品開発

企業とのコラボレーションにも積極的な岡学園。デザインビジネス科の羽入田郁未さんは、地元のそば茶メーカーとコラボしてこの「スノーモンキーそば茶」を商品化した。猿が温泉に浸かるような姿をイメージしたティーバックで、現在も市販されている。このほか日本酒メーカーとのコラボで若者向けのデザインを考案するなど、地域の特色を生かした製品づくりも盛んだ。

自分たちが主催する制作展やファッションショー

学園が毎年開催する制作展とファッションショーは、一年間の学習の集大成。制作展は「ＭＡＤＥ　ＩＮ　ＮＡＧＡＮＯ」をテーマに、地元の企業や行政と共同でおこなう企画も多い。ファッションショーでは「ＮＡＧＡＮＯデザインフェスタ」も同時開催され、地元の高校生も参加してＴシャツやエコバックのデザインコンテストなどもおこなわれている。

キーワードは「つなげる」こと

７０年に渡って長野の地で歩んできた岡学園が、最も大切にしているのが「地域とのつながり」。企業や行政との連携で、地元の特徴や地域性を活かした活動を続けてきたことがその表れだ。「学生たちの若いエネルギーを企業や団体と結びつけることで地域に恩返ししていきたい」という岡校長のもと、自分の人生をデザインする人材が毎年この学び舎を巣立っていく。