バックナンバー:2023年2月
2023年2月25日放送
須坂市の(株)新井製作所を特集。主な事業は発泡スチロール成型用の金型製造で、県内では同社のみの「ニッチな分野」だという。発泡スチロールはかつて家電の梱包材として多用されたが、現在は自動車のシートやエアコンの断熱材などに用途が広がり、高精度な金型が求められるようになった。
同社が約10年前から取り組むのが小水力発電。須坂市内の複数の企業がそれぞれの技術を生かして製造した水車などをユニット化した「置くだけ水力」は2022年のものづくり大賞NAGANOで「きらりと光る技術賞」として評価された。新井達也社長によると小水力発電の水車は約8割が海外製品だが、コストや設置後のメインテナンスの重要性などから国内企業が参入する価値があると考えたという。また、小水力発電を専門とする信州大学工学部の研究室と連携し、性能の向上にも取り組む。建設中の小水力発電所は研究所としての役割を持たせるほか、停電時はふもとの公園に送電するなど防災面での活用も図る。