[コラム]ものづくりの視点

vol.43人(ひと)が人(ひと)を呼ぶ・・・
財団法人長野県テクノ財団 専務理事
山岸 國耿

更に参加者の倍増を

 長野県テクノ財団には、歯科医療技術応用研究会、テラヘルツ・電磁波応用研究会、家庭用燃料電池研究会、航空宇宙産業研究プロジェクト、超音波振動援用加工研究会、形状記憶合金応用研究会、信州オプト研究会、地産地消型エネルギー研究会、マシナブルセラミックス材料技術研究会、企業自立化研究会、ディスクトップファクトリ研究会、カーボンマイクロコイル活用研究会、食物アレルギー低減化研究会、省エネ型クリーン燃焼機器開発研究会・・・など、組織は会員制で会費を頂き、年間 数回から十数回開催している研究会が約60あります。その内技術開発を専門とする研究会が50あります。
 又、これら以外にも人材育成をねらいとした各種講演会、研修会、交流会等も多数実施しており、開催回数は、全部で年間 延べ850回に達しています。
 平成20年度の参加者数は、全部で 延べ2万3千名余でした。5年前には、1万2千名余の参加者でしたので、倍増しています。

 以前も書きましたがこれら研究会には、一つの会社から例えば、社長さんは経営戦略再構築研究会へ、その後継者は、次世代リーダ養成塾へ、経理部長さんは、経済金融情勢研究フォーラムへ、営業部長さんは、営業担当幹部交流フォーラムへ、技術部長さんは幹部技術者交流フォーラムへ、そして各開発担当者は、各種のハイテク研究会へと、全社あげてご参加いただいている会社が多数あります。
 東信地区のある会社では、著名な講師の研修会などの時には、いつも20人余の社員が参加されます。
 又、中信地区のある会社の社長さんなどは、いくつもの研究会に所属しかつその幹事などされておられるため、行事が続く時など、毎日のように当財団の地域センターにお見えになり「会社に勤めているのか、財団に勤めているのかわからない、・・・」と冗談を言っておられました。

 私は、今までこの財団への勤務が数回ありました。そのたびに感ずることは、時宜に適した研究会、研修会等を数多く開催すればするほど参加者が増加してくる・・・ということです。よく景気が悪くなると参加者が減少するといいますが、私はむしろ、沢山の方々に集まって頂ければ頂くほど、更に多くの方々が集まってくる・・と強く実感しています。
 即ち、大変ありがたいことで、"人が人を呼ぶ???"とでもいいましょうか、

 当財団の職員数は、約50名ですが、職員からは、自ら考えた新企画の研究会等が実施できかつ人脈が広がることなどから、この仕事が面白くて"はまってしまう・・"との声が聞こえてきます。
 今後も、企業の皆様方のご期待に応えて、時宜に適した研究会や研修会などを多数開催し、結果として参加者数を更に倍増できれば・・と願っています。

【掲載日:2009年12月25日】

山岸 國耿

財団法人長野県テクノ財団 専務理事
昭和19年上田市生まれ。38年間長野県職員として長野県商工部関係機関に勤務。長野県工業試験場長を最後に定年退職。当財団浅間テクノポリス地域センター事務局長を経て、現職に就任。 http://www.tech.or.jp/